大和 弘幸 弁護士の取り扱う分野
人物紹介
人物紹介
所属弁護士会
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- 所属弁護士会
- 第二東京弁護士会
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- 弁護士登録年
- 2005年
職歴
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証券取引等監視委員会事務局総務検査課専門検査官
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金融庁総務企画局企画課課長補佐
学歴
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1993年京都大学法学部卒業
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2010年カリフォルニア大学デービス校LL.M卒業
大久保 誠 弁護士の法律相談一覧
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ある会社で取締役をしております(代表取締役ではありません)。会社が倒産した場合の、取締役個人の責任や保証の範囲をお教えください。
・保証人にはなっておりません。
・会社は、社会保険料、市民税、消費税、従業員給与(私も含めて)の支払い遅延があります(今、お役所のご指導で少しずつ返還しているところではあります)。
・役員借入と銀行借入で債務超過となっております。
・株主は保有株式の範囲で責任を負わなければならないことだけ知っています。
・一概に倒産といっても、民事訴訟も含めていろんなパターンがあると思います。考えられる状況をお教えいただければありがたいと存じます。
ある株式会社が倒産した場合,会社の債務を保証していないのであれば,その会社の取締役であるという理由だけで,当該取締役個人が責任を負うものではありません。
取締役個人の責任が問題となるのは,大きく分けて次の二点かと思われます。
①当該会社に対する責任
取締役(代表取締役に限りません。)が,任務を怠ったときは,それによって会社が被った損害を賠償する義務を負います。取締役は,会社のために,善良な管理者としての注意義務を負っていますので,その義務に違反し,任務を怠ったときは,会社の損害を賠償しなければなりません。
もちろん,会社の経営には,一定のリスクが伴いますので,ここで,「任務を怠った」というのは,合理的な経営判断を逸脱している場合を指すことになります。例えば,財務内容が不透明である会社に対して合理的な判断を超えて貸付けを行い,ひいては自社の財務状態が悪化してしまったようなケースが想定されます。
②会社債権者に対する責任
取締役(代表取締役に限りません。)が,職務遂行につき,悪意又は重過失があった場合で,これによって会社債権者が損害を被った場合には,当該取締役は会社債権者に生じた損害を賠償する義務を負います。会社に対する債権者は,本来であれば債務者である会社のみに請求ができるはずですが,取締役の職務遂行に悪意・重過失がある場合には,当該取締役にも責任追及できることになります。
例えば,取締役が,計算書類や事業報告に虚偽の記載をした場合などが考えられます。また,各取締役は,取締役会のメンバーとして,代表取締役を監視すべき地位にいるので(実際は,ワンマン社長をヒラ取締役が監視することは考えられないかもしれませんが,少なくとも法律上は,取締役はそのような地位にあります。),代表取締役の不正行為や任務懈怠行為を悪意・重過失で見逃したりした場合も,責任を負うケースがありえます。
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現在、法人として自己資金を投資で運用しています。
投資の内容は、為替取引、他の投資会社への運用委託などです。
当社の株を発行して友人・知人から集めたお金を弊社の投資で運用し、配当を出すということを行ってもよいのでしょうか? (もちろん元本保証などうたいません)
この場合は、登録、届け、免許などが必要になってきますか?
(できれば、この辺の法律は何法の何条あたりにあるなども教えていただけると助かります)
以上よろしくお願いします。
株式会社の発行する株券は,金融商品取引法上「有価証券」とされ,また,株券を発行しない場合でも当該株式は「有価証券」とみなされます。
金融商品取引法は,新たに発行される有価証券について,投資者に対して,取得の申し込みをするよう勧誘する場合で,多数の者を相手方とする場合,原則として,それを「有価証券の募集」と呼び,有価証券の募集に際して,原則として,財務局に対して,有価証券届出書の提出を義務付けています。ここで,「多数の者」とは,原則として,50名以上を相手方として取得の勧誘をする場合を指します。
したがって,貴社の株式を購入してもらおうとして出資を募ろうとする相手方(実際に出資してくれた人の数ではなくて,「当社の株式を取得しませんか?」と誘いかけた相手方の人数です。)が50名以上となってしまう場合には,有価証券届出書の提出が必要となりえます。
また,「多数の者」を相手方とする場合でなくても,有価証券通知書の提出が義務付けられる場合があります。
金融商品取引法の規制はとても複雑で,例えば勧誘の相手方に投資のプロがいる場合などは,「多数の者」にカウントされないなど,実際の適用の有無を判断する場合には,きちんと精査する必要があります。以上はあくまで原則論です。具体的に関連する主な条文を以下にあげておきます。
金融商品取引法2条1項9号,2条2項本文,2条3項,2条8項7号,4条,5条
金融商品取引法施行令1条の5, etc.
なお,以上は,株式の募集に関する規制についての説明です。貴社の業務が「金融商品取引業」(金融商品取引法2条8項)に該当するか否かに関係なくあてはまる規制です。仮に,貴社の行う運用業務が,金融商品取引業に該当するということであれば,業者としての登録が必要となります(金融商品取引法29条)。