Ｎさんは、生活費が高くなりがちで、不足するときは、クレジットカードや消費者金融から借り入れをして補っていました。ただ、支払いの面では、借入額は徐々に大きくなったものの、安定した収入で順調に返済をしていました。ただ、ある時、予期せぬ事態が発生します。Ｎさんが体調不良に陥り、しばらく仕事ができず、収入が傷病手当だけになってしまったのです。収入が大きく減ったため、返済ができず、返済のために借り入れをするという自転車操業状態に一気に陥ってしまいました。毎月の返済額も膨れ上がり、仕事に戻ることはできたものの、債権者から訴訟を起こされたため対応に限界を感じ、借金整理の相談に来られました。

Ｎさんの借入額は５社で５００万円にもなっていました。Ｎさんは他に住宅ローンの返済もあり、毎月の支払可能額が１０万円程度と任意整理ではぎりぎりの支払になると思われたことから、個人再生が適しているようにも思えました。しかし、住宅ローン特則利用の要件を満たしていないことが分かり、任意整理で債務の整理を図ることになりました。Ｎさんは３社から裁判を起こされており、それぞれ弁護士が書面の提出・和解手続等の対応をしました。他の２社も無事和解することができ、毎月合計で９万円を支払うとの内容で解決ができました。